2012/07/04

絵本プロット 笑顔の仮面と女の子

,
【Life感想戦「ソーシャル時代の世間考」
 林さやかさんの悩み相談を聞いて思ったこと(2012/06)】
ある小さな町に、心の優しい女の子がいました。
女の子は少し前に引っ越してきたばかりで、「よそ者、よそ者」といじめられていました。
女の子はみんなとお友達になりたかったので、悲しい気持ちになって、いつも泣いていました。

悩んだ女の子はペットの犬に相談しました。彼はいつだって女の子の味方です。
彼は何も言いませんでしたが、いい事を考えつきました。「そうだ。つらくても笑顔でいればいじめられないわ!」
次の日から、いじめられて泣きたくなっても少しムリをして笑顔でいるようになりました。
最初のうちこそ「なにを笑っているの!」と言われましたが少しずついじめられる事も減っていきました。
みんなとお友達にはなれませんでしたが、嫌な想いはしなくてすむようになりました。
女の子は思いました「笑顔って素敵だわ!」

それからしばらくしたある日の事、ペットの犬が突然死んでしまいました。
雷に撃たれてしまったのです。
女の子はとても悲しくなりましたが、どうしても悲しい時の顔が思い出せません。
鏡を見てみると、女の子は笑顔のまま涙を流していました。
心を守る仮面のはずが、いつのまにか外すことができなくなってしまっていたのです。


女の子は我慢できずに鏡に映る自分に問いかけました。「あなたは本当に私なの?」
鏡の中の女の子は何も答えないまま、悲しそうな笑顔でこちらを見ていました。



今月の文化系トークラジオLife 「ソーシャル時代の世間考」の中で、元タレントさんの女性の悩みが紹介されていて、
「楽しく仕事をする がモットーだが、世間からプロなんだから苦労するのが当たり前だ!と言われる事が多く、負担に感じてしまう。」
というものでした。
その悩みに対する回答は以下のような感じ。
「苦労をスパイスとして添える所までを仕事と考えて、一種メタ的に楽しむという考えをしてみてはどうか。
サラリーマンが本来必要ないのにネクタイを締めるように、コスプレ的にあえてやってみるというのもあると思う。」
確かにその通りだよなと思う一方で、そういうのを器用に割り切れないからこその悩みなんじゃないかとも思いました。
聞きながら「作り笑いの仮面を外せなくなって、笑顔のまま涙を流す女の子」のイメージが浮かんだので、絵本のプロットみたいな感じで書いてみました。
バットエンドの絵本は受けが悪そうですが、物語調にすることで伝わりやすくなる部分もあるのかなと思いつつ。
作り笑いの仮面を外せなくなってる人、結構いるんじゃないかなあ。

0 コメント to “絵本プロット 笑顔の仮面と女の子”

コメントを投稿

ZenBack