ラベル 鈴木謙介 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 鈴木謙介 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014/01/04

猫町「ウェブ社会のゆくえ」読書会へ行ってきました

,
2013/12/15(Sun)、猫町倶楽部のイベントに始めて参加してきました。

「ウェブ社会のゆくえ」の読書会は何度かやっているんですけど、これまでは第二部の継承の話がメインになることが多かったのに対し、今回の猫町読書会では第一部の具体的な事例にフォーカスした話がメインだったのが興味深かったです。

ウェブ社会のゆくえは、「前提を共有していないのが前提」という状態が進んでいくなかでも「みんな違ってみんないい」では済ますことのできないものについて、どのようにして継承するか。という内容の本です。

そこまで大きな話に広げなくとも、普段のコミュニケーションの中でも同じ事が言えるでしょう。実際他の参加者と話をしてみると、ガラケー率が割と高かったり、TwitterもFacebookもアクティブに使ってないという人が多かったり、電脳コイル観てる人が1割以下だったりと、普段の接するのとは違うクラスタの人が集まっていました。

自分が相手に役立つ情報を持っていたとしても、限られた相手にしか通じない話し方しかできないのであればそれは知識を持たないのと同じ。前提を共有した仲間とハイコンテクストな議論をする事は大切ですが、それ以上にハイコンテクストからローコンテクストへの翻訳が大切だなと感じました。

猫町「ウェブ社会のゆくえ」読書会まとめ
http://togetter.com/li/605139
Read more →

2013/10/20

読書会備忘録、ウェブ社会のゆくえ関連書籍

,
鈴木謙介「ウェブ社会のゆくえ」関連資料まとめ。
本の中で引用されているものから、これは関係あるなと思ったものまで。












Read more →

2013/10/19

読書会備忘録、「ウェブ社会のゆくえ」関連資料

,
Read more →

2013/10/15

読書会備忘録、ウェブ社会の思想から引き継がれている問題意識について

,
「ウェブ社会のゆくえ」のメインテーマは多孔化した社会でのコミュニケーションの問題と継承なので、サラッと書かれているけど見逃せない話として「ウェブ社会の思想」から引き継がれている「遍在する私」「データとしての私が先回りする」という話があって、それは出版当時よりもソーシャルメディアやネットショッピング、その他Webサービスの利用が日常的になった2013年の今の方がより直接影響のある話になっていると思うので、2013/10/20の阿佐ヶ谷での読書会で話したいです。

「遍在する私」「データとしての私が先回りする」というのは、本人ではなくクレジットカードや銀行の信用情報で与信判断されるように、日常的に利用するWebサービスの行動履歴の集合によって判断されるということを指します。具体例としてよく挙げられるのは、就職活動の際にTwitterやFacebookの書き込みが採用を左右するといったものです。

それだけにとどまらず、「データの私」を参照することで先回りして選択肢を提示することが可能になり、本来なら選ぶかもしれなかった選択肢の存在が消えてしまうことになったり、もっと酷ければ恣意的な選別や分離を行われてもその事に気づくことすらできないということにもなりかねないという話です。「ウェブ社会の思想」では、空港の入国審査で一人ずつ入室させ、特定の人種の場合は左の扉を、それ以外なら右の扉を開いて前者のみに対して厳しくボディチェックするという例が紹介されていました。

また、Amazonのレコメンドシステムについて、目の前に示される自分専用にパーソナライズされたかに見える選択肢が「本当の私に」に対する「玄人の判断」による提案ではなく、「先回りするデータとしての私」に対して「行動履歴からのシステム化」された提案となっていることを示しています。
別にAmazonの本のレコメンドなんてどうでもいいじゃないか。と思うかもしれませんが、これと同様のことが人生に大きく影響する場合に起これば、あたかも自分が選択した結果であるかのように、偽りの宿命の中に閉じ込められることになってしまう可能性があります。具体例を挙げるなら、適職診断や性格診断などが挙げられるでしょう。

未読ですが、「“反転”するグローバリゼーション」では占いやスピリチュアルによって駆動される宿命についても書かれているそうなので、そちらも興味があります。

 
Read more →

2013/10/14

多孔化する関西クラスタ「ウェブ社会のゆくえ」読書会(補講)感想2

,
2013/10/12 13:00〜17:00 @GACCOH
鈴木謙介「ウェブ社会のゆくえ」読書会(補講)、感想の続き。

-----
読書会で継承の話をする前に、「誰も戦争を教えてくれなかった」を読むべきだろうなあ

昨日の議論では、第二次世界大戦の戦勝国であり、現在進行形で戦争をしている国でもあるアメリカの戦争博物館は日本のそれとは違い、戦争の悲惨さを訴えるのではなく、「我々は試練を乗り越え成長した」というポジティブなものになっている。とか、写真やデータや資料は豊富ながらも、単に展示するだけで来場者に負担をしいる(集中力や真面目さや読解・共感能力)日本で多く見られる戦争博物館の展示方法では継承の手段としては弱いのでは。という話になり、現代アートや物語りの話へ。

読書会の参加者から「物語り(過去物語語り)での継承では、なぜ戦争が起こったのかといったことや、復興の過程でどういう問題が生じて対応はどうしたか。といった具体的な情報が欠落するのでは」という疑問が出された。その通りではあるが、これまでは継承の方法としてそのような「情報を残す」ことを重視しすぎた結果、真面目で正しく面白味のない、またネガティブな面を強調し過ぎてしまう形になり、結果忘却が進んでしまった。という反省から、「物語り」的な手法が注目されているのではないかと応答した。「ウェブ社会のゆくえ」でも、研究所や専門家、博物館には研究成果や資料が蓄積されているものの、一般においては記憶の風化が進んでいるという話が紹介されている。資料やデータによる継承と物語りによる継承は二項対立ではなく、過去の反省から最近は後者が重視されているという話かなと

過去は語ることで作られる。という話は、佐々木敦さんの「未知との遭遇」で取り上げられていた。Charlieが「ウェブ社会の思想」で多くのページを割いて説明していた、ヒミズについてや運命論や宿命についても書かれている本なので、読み返してみようと思う。Charlieと佐々木さんでは宿命にたいする考え方はだいぶ違う気もするけど。

で話を戻すと、「人間のもっと軽薄な部分や欲望の部分にアプローチすべき」みたいなことを考えた記憶の継承を提示しているのがゲンロンの「福島第一原発観光地化計画」で、「人間っていうのはどうしようもなく不完全で、バカでダメなやつなんだよ」という東さんらしい考え方だと思う。僕としては全くその通りだと思うけれど、「真剣と深刻の区別がつかない」でおなじみの日本人のダメさや、ゲンロン通信の東×宮台対談にあった「シリアスと娯楽をはっきり分ける傾向」にどう抵抗するか、あるいは懐柔するのかみたいな問題は結構デカいですよね。この対談の中で、緩い共感やメンバーシップから生まれる公共性ではなく、「あいつらは俺たちとは違う」という放置、切断のコミュニケーションが必要なのではないかと言っているのは面白いなと思いました。

日本人共感スキル高すぎてダメ。というのは、かんくら読書会でちょっと噛み合わない感じのあった「日本人の特殊性」についての高原さんとCharlieのやり取りでもあったし、千葉さんの新著のテーマが切断で、関係あるなと感じた。

【関連記事】

GACCOH
Read more →

多孔化する関西クラスタ「ウェブ社会のゆくえ」読書会(補講)感想1

,
2013/10/12 13:00〜17:00 @GACCOH

2013/10/20に開催する、鈴木謙介「ウェブ社会のゆくえ」の読書会に備えて本を読み込んだり、関連書籍を読んだり、Web媒体のインタビュー記事を読んだりと色々やったのをアウトプットしようと思い、関西クラスタの主催する「ウェブ社会のゆくえ」読書会(補講)にSkype参加させてもらいました。まさに多孔化する読書会!(コロンブスさんありがとう)

Skype参加の身で割り込むの申し訳ないなと思いながらも、色々気になってる事を話したり聞いたりする事ができて、考えをまとめることができました。やはりアウトプット大事ですね。

読書会全体の印象としては、身近でわかりやすい第一部に話が集中すると思いきや、社会的な観点や継承について語っている第二部の話でほとんどが占められていたことが意外でした。

自分でガンガン喋っておいてこんな事言うのもアレですが、女性の参加者は話に入れず(入らず?)でもっぱら聞き手に回ることが多いように思いました。人の意見を聞くのも楽しい。というのであればいいのですが、積極的に議論するような男性の好むコミュニケーションスタイルが苦手で話したいけど話せない。というのであれば、それは改善すべき点なのかなと思いました。これは今回にだけの話ではなくて、自分の主催するイベントでもそうなりがちです。男性の参加者の割合が高いことが多いので、なかなか難しいですね。

...とこのまま所感だけで無限に書けそうなので、この辺でやめておきましょう。考察と話したことのまとめは、分割して次の投稿に書こうと思います。

【関連記事】

GACCOH
Read more →

ZenBack