2012/11/23

【書評】ウェブで政治を動かす 津田大介

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津田マガ購読して活動を追いかけているので、紹介されている事例のほとんどは既読で目新しさはあまりなかった。しかし大幅に加筆したという終章は、Webと政治のこれからの可能性と津田さんの思いが詰め込まれていて、これだけでも読む価値があると思う。

ウェブで政治を動かすに当たっての一番の問題は、「Webを使ってない人をどうやって巻き込むか」に尽きると思う。それに比べれば、仕組みをどう作るか、法律を変えるにはどうするか、デマや炎上をどう防ぐかみたいな事は些細な問題に過ぎない。

単なるデジタルデバイドなら教えればいい。でも「血の通ってないデジタルなど信頼できない」「マスメディアこそが公器の器であり、Webメディアは3流」みたいな思考を止めない人達をどうすればいいのか考えてしまう。

教えればいいだけとは言ってもパソコンやWebはまだまだ難しすぎると思うので、テレビくらい簡単に使えるようなユーザーフレンドリーな方向に進化してほしいと思う。とりあえずキーボードとマウスを使ってる内は、Webによる明るい未来なんて夢のまた夢の話だ

まとめると、「マスメディアとWebを両輪で考える事ができる」人を増やすためにも、5万部の壁突破目指して「ウェブ動」をレコメンドしましょう。って結論になりますね。応援してます!
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40〜50代の友人、あるいは自分の母親にパソコンの使い方を教えていると絶望的な気分になる。
おそらくWebとかコンピューターの概念が把握できていないので、一つ一つの説明を結びつけて考える事ができなくて学習が進まない。頭のいい悪いはほとんど関係ない。
一番障害となるのは、「もう年だから新しいものは理解できない」という自分に対する言い訳だと思っている。(そこで言い訳をしない人は覚えるのが早い)
1年前なら「苦手なら無理に使えるようにならなくてもいいよ」と言っていたけど、これから先パソコンが難しくて使えないなんて言っていたら全く話にならない。
数年後のパソコンとか、Webとかよく分からないって言うのは、今で言うと「携帯でメールが送れない」くらいの使えなさだろうと思う。
内輪で盛り上がって「情弱乙www」とか言ってればよかった時代はもう終わった。
人工ピラミッドがぶっこわれたこの国では、年寄りを放っておくというオプションは存在しないので、何とかする必要があると思う。
とりあえずタブレットを敬老の日にプレゼントして、孫とSkypeから始めようって感じですかね。
(実は携帯スマホメインでPCを使わない、若年層のITリテラシーもかなり絶望的だったりします)

2012/11/29追記

なにやらPVが急に増えたと思ったら、津田大介さんと安藤美冬さんがブログを紹介してくれたようです。多謝!記事を公開した後にしたtweetを追記しました。


「ウェブで政治を動かす」を絶賛している人達は、自分の両親にどうやったらこの本のコンセプトを理解してもらえるか?をやってみればいいと思う。
両親を動かす事すらできないのに、政治が動かせる訳がない。
「年長世代を無視する」というオプションは用意されていないのだから。


ウェブで政治を動かす を読んで感じたのはまさにこういう事。
おっさんたちをどうするのか
同世代のおっさんたちが遠い - 24時間残念営業

さっきのおっさんをどうするかtweetをふぁぼってくれた人は、「時代について来れないおっさん乙」って思ってるのか「どうすれば巻き込む事ができるか」って思ってるのかどっちなんだろう。

「情弱乙」とか「マスコミ妄信乙」とか言って上から見てるのは楽だし楽しいかもしれないけど、もう一歩踏み込むべき。そんな事して遊んでいる余裕はもうないはず。

あざっす。どうも読者の大半が「ネット選挙解禁を妨げる老害はけしからん」「情弱乙」みたいな所で止まってる感じが気になってるんだよね。動かすのはあなたですよっていう。津田さんRTしてくれないかなー

政治を動かすのは、ウェブでも金髪でもなくあなたです!

“本の中でタイトルを「ウェブで政治が動く!」から「ウェブで政治を動かす!」に変えた。”
みたいな話が出てくるんだけど、主語が隠れていて本当は「(あなたが)ウェブで政治を動かす!」なんだと思う。
読んで満足じゃあ、ネット嫌いの人たちと何も変わらないと思うんだよ。


RTやfavをしていただいたみなさん、ありがとうございます。

そして「ウェブで政治を動かす 書評」でググると5位に表示されててビビる。(2012/11/29現在)

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