テクノロジーが、世界で極貧にあえぐ人達に直接現金を届けることを可能にしつつあります。私たちもそうすべきでしょうか?熟練の援助従事者であるジョイ・サンが、示唆に富んだ講演で、貧しい人達を助ける2つの方法を紹介します。
まず「途上国の人間は教育もなく、我々の支援がなければなにもできない」という理論による押し付けがましいタイプの支援(ひも付きのODAや古いタイプのNGO活動)があり、そのカウンターとして「途上国の人間はビジネスの達人である。それには小額のお金がありさえすればいい」という理論で始まったのがグラミン銀行のような銀行型のマイクロレンディングです。貸し倒れを防ぐために数人のグループ単位で融資をすることや、教育と返済の場としての定期ミーティングを設けるなど、コストを下げるための手法がいくつも開発されました。
さらに時代が進むと、ITテクノロジーの進歩によってマッチングコストや送金コストが下がり(webサイトで貸し手が融資相手を選ぶ、支払いはpaypalでワンクリック)、個人が出資するタイプのマイクロレンディングサービスができるようになりました。私が推しているKIVAなんかがそうですね。
そのさらに先を行く新しい支援の形としてジョイ・サンが提唱するのは!
なんと!
「途上国の人のモバイル口座に対して直接オンライン送金する」です。
直感に反する主張ですが、グラミン銀...